湊かなえさんのサイン会に行ってきました
私は、本屋という場所が大好きです。
それこそ小さい頃はいわゆる「本の虫」と呼ばれる部類で、どこに行くにも本を持ち、暇さえあれば読書をしていました。
ただ、大人になり、特に働き始めてからはなかなか思うように本を読む時間が取れなくなってきて、さらにスマホやパソコンが登場し、本を読まない人になってしまいました。(漫画は読むけれど)
それでも、私は本屋が大好きで、休みになると近所の本屋に出かけて行って、雑誌を見たり新刊コーナーを見たりしています。そして併設のタリーズでロイヤルミルクティーを飲む、これが私の小さな幸せです。笑
この夏も、いつものように休みに本屋に行き、新刊コーナーを眺めていると、湊かなえさんのサイン会があるというポスターを見かけました。どうせ隣の市だろうなと思っていたけれど、よく読むとどうやら今いる本屋で開催されるとのこと。
湊かなえさんは、テレビに出ていらっしゃるのを何度か見たことがあり、とても可愛らしい、柔らかな印象の方でした。作品は「イヤミス」として有名な湊さんなので、ギャップに驚いた記憶があります。
いってみたーい!とミーハー心に火が付き、整理券をGET。
47都道府県でサイン会をしておられるらしい。すごい!!!
ド田舎在住の私としては、トップページの湊さんの
楽しいイベントは都会でばかり行われるー地方在住の私は、子どもの頃から、そして、小説家になった今でも、不満に思っています。(中略)だけど、サイン会まで、大阪や東京に集中しているのはいかがなものか。
この言葉に、首がもげるほど頷きたい気分でした。だから、自分が回ろう、と47都道府県ツアーをしておられるそうで。
普段、安くない交通費を出して、時間を捻出し、それでも行きたくて、コンサートや舞台に行っている身としては、「来ていただける」だけでどんなにありがたいか。
ますます楽しみになりました。
しかし。
なんと、あんなにメディア化されているのに、湊さん原作の作品を一つも見たことがなく、肝心の本も読んだことがなかったので、これはさすがに失礼だと思い、「リバース」と「ユートピア」を読みました。
「時間を忘れて本を読む」「ページをめくる手が止まらない」感覚を味わったのは、久しぶりでした。
「ユートピア」は、イヤミス成分は少なめだったかな。3人の女性の心理描写が正確で、少しずつ歯車が狂っていって静かに関係性が壊れていくのがモヤモヤするんだけど、みんな自分を守るためにやっているのがつらかった。3人それぞれのユートピアには違いがあったのかなという感じ。
「リバース」は、割と初めのほうで事件の詳細について語られたのでなぜ…と思いながら読んでて、大体の犯人の目星はついたんだけど最後のどんでん返しに読み終わった後鳥肌が。気づいたら「すごい!こわい!!!」という声が出ていた。
昨日「夜行観覧車」を読んだんですが、事件の真相そのものよりも狭いコミュニティとか、親子の関係とか、人と人との関係性とか人間の本質とか、そういうのがありありと見えてきてつらかったです…でも面白かった…
本当に結末が気になって仕方ない!といった感じで、3,4時間が一瞬でした。
話がそれました。
サイン会に行くと、湊かなえさんが座るであろう長机を前にして、早く来た人から横1列に10人弱くらい並んでいって、全部で6列くらい。50人ちょっとかなといった感じでした。私は後のほうだった。
最初にスタッフさんからの注意。
私、ここで「湊かなえさんとツーショット写真が撮れる」ことを知る。
整理券を見たけどそんなこと全然書いてなかった……!!!!!一気に緊張する私。
その写真はSNSに上げないでくださいねとのこと。
手紙を書いた方は渡しても結構ですと言われてたので、書いて来ればよかったと後悔しました。
すぐに湊かなえさん登場。上で書いた47都道府県サイン会の趣旨、中国地方を回る前に「落日」の執筆のために間が空いてしまったこと、(因島のご両親から「中国地方はサイン会をせんのか」と催促の電話が来たことを笑いながらおっしゃっていましたw)出雲大社に行ってそばとぜんざいを食べたことを話してくださった。
抱いていたイメージ通り、笑顔の素敵な、声の可愛い方でした。
すぐにサイン会スタート。
同じ空間にいるので、一人ひとり丁寧にサインをし、お話をし、写真を撮っているのを見ながら待つ感じ。1組に結構時間をかけてくださってます。サインが終わった人は出て行かれるので、順番が後のほうの私は前の人の様子を見てどうしたらいいかシュミレーションしてました。
質問は一つと言われていたので、何聞こうかな~とか考えたり。(結局質問はできませんでしたw)
1時間弱くらいたって、私の番が。
湊さんが、まず私の名前を見て「あっ!」と。
「旧姓に似てます~!これ隠したら!」と、私の名前を一部隠しながらニコニコ。
「イニシャル同じですね!」と言われ、こっちまでニコニコ。
イニシャルもほんとだ!と思ったんですが、湊かなえさんはペンネームなんですかね?と終わってからぼんやり考えました。かなえだとイニシャル同じにならない…
「自分の名前書かないようにしなきゃ」とサインを書いてくださる湊さん。かわいい。
その後、湊さんのおかげで読書熱が再燃したことを熱く語る私。目をしっかり見て、頷きながら聞いてくださいました。
「忙しいと思いますが、お体にお気をつけて。貴方の生活の片隅に、私の本を置いてくださるとうれしいです。」と言って握手してくださいました。優しい~~~~
そして、写真撮影。
落日をはさんで、ツーショットで撮ってもらいました。どうしようか迷って、普通にピースで。笑
初めてのサイン会でしたが、とても楽しかったです。実際に作家の方にお会いしてお話をさせていただいて、本を通して楽しいお話ができるって素敵だなーと思いました。
また機会があれば行ってみたいです。そのためには、買ってから一向に増えないw読書ノートのページを埋めるべく、もっといろいろな本を読みたいな。