地下ライブハウスのようなステラボールで見た、クロスロードという物語~あんステDR~

2年前、初めてあんステのライビュを見てこんな記事を書いた。

 

jasmine57.hatenablog.com

 

あれから、あんスタは相変わらずゆるく(時に激しく笑)続けていて、アニメも毎週見ている。アニメは、メインストーリーなので私の推しである蓮巳はヒールポジションであり私にとってはつらい展開(しかも速攻主人公側に倒された)なのだが、なぜかその後も出番は結構あり私は楽しく見ている。なんとあんさんぶるスターズ、アニメも絵がうまい。そして話の構成がオタクに容赦ない。

 

今回は、ただの蓮巳推しがあんステを実際に見てきた話。(以下、舞台内容についてのネタバレです)

 UNDEADメインのエクストラステージに流星隊と紅月が出演すると決まった時からどのイベントやるんだろうなあと思ってたけど、なんとなく、クロスロードやるんじゃないかなーと思って(副題がdestruction "road"だし)ちょうどポルノの20周年ライブで東京に出ようと思っていたので軽い気持ちでチケットを取った。

メインビジュアルが海軍海賊フェスで紅月そもそもいなかったりとか、CMも紅月バージョンだけなかったりとか、キャラクタービジュアル出るのが遅かったりとか、紅月推し大変不安になったけど、いざ幕が開いてみると好評しか見かけなかったので、そしてどうやら1幕まるまるクロスロードらしいという情報を耳にし緊張して見に行った。

 

クロスロード、原作ゲームではUNDEADリーダー朔間零と紅月リーダー蓮巳敬人の2人が主人公(だと私は思っている)。私の推しの「追憶」と呼ばれる過去話で、蓮巳敬人を語る上ではめちゃくちゃ大事なストーリーです。2年前に初めてイベントストーリー読んだときに頭をガツンと殴られたような衝撃を受けて1時間放心状態になったレベル。

今回舞台化するにあたって、零さんよりになるんだろうなーと思ってたけど、想像よりもずっと蓮巳の出番多かった。ほぼ原作通りといってもいいくらい。

原作の蓮巳のなっがいモノローグは結構削られてて、そのぶんわんこが話にがっつり食い込んでくる感じでした。ほぼデッドマンズ。泣く。

まあぶっちゃけ、「舞台」としてのレベルは置いておいて、(場面展開が急だったりセットが無茶苦茶回転してたり)「オタク向け」としては本当に最高だったと思います。私は最高でした。それは、演じている役者さんがキャラクターについてすごく深く考えて研究してるのが、演技見ただけでガンガンに伝わってきたからかなあと。役者さんの解釈と演技が、私の解釈を超えていってたのでもうほんとありがとうございます。

 

 


最初に流れてきたクロスロードのイベントBGMで本当にクロスロード、やるんだなあって謎に汗がすごい。
現在の海洋生物部とか颯馬と蓮巳とのやりとりが最初にあって、薫くんの回想からサクッと1年前の世界へ。薫くんがある意味、1幕2幕通して物語を俯瞰してみてるストーリーテラー
薫「1年前は、こんなことになるなんて、思わなかったよねえ…」
でクロスロード入るのエモ…(原作ゲームでその先も知っているので)

ストーリー展開もほぼ原作通り。というかすごく忠実。

難しいセリフもてんこ盛り。零さん蓮巳は小難しくかつ長いセリフもてんこ盛り。(よくやっていただきましたよ…)

 

零さんと蓮巳

いきなり余裕のない1年前蓮巳、わんこから逃げる零さんをひたすら追いかける場面から始まる。
最初から最後まで零>蓮巳だったなあ、ここからずっと蓮巳はけっして追い付けない零さんの背中を追いかけていた。零さんの貫禄。俺零ちゃんに説得力のある小南くんはさすがです。

蓮巳は、はじめは零さんに「友達だろう」っていって心配してたのに、わんこに「友達なのか?」って聞かれても「長い付き合いだが友達ではない(相手の方が格上)」みたいなこといっちゃうしさあ…ほんとさあ。零さんは並び立ってくれる友達を欲していたけどやっぱり蓮巳にとっては零さんは近づいてはいけない「太陽」であり「神」だったんだなって…

零さんの「お前までそんなこと言うのかよ⁉️(俺は友達だと思ってた)」が蓮巳にはぜんっぜん届いてない感じとか、基本的に蓮巳と零さんは難しい言葉で会話するけど蓮巳は分かった感だして零さんの言いたい本質全然届いてないところとか、全然余裕のない蓮巳敬人を見ながらもう蓮巳推しとしてひたすら胸がいてえ!!!舞台だと登場人物の感情がリアルでつらさが倍増だ!!


だからこそ最後の、最後の、「敬人」でッハーーーーーーーー‼️ってなったし、蓮巳に敗北を叩きつけながらも手を差しのべる零さんに悶えた。語彙力が死んだ。よく私は声を出さずに静かに観劇したと思う。零さん、どんな気持ちだったんだろうな…

蓮巳は自分の敗北を知りがっくりひざまずきながら時間をかけてその手を見るけど結局、結局蓮巳は零さんの手をとらない。そして暗転、逆光の中で二人のシルエットだけが浮かび上がり、幕が下りる。。
これがクロスロード…‼️これが‼クロスロード‼️
この決別の瞬間、脳内で夜の生徒会室のシーンにあった「明日、俺とお前の道は分岐して二度と交わらない。」というセリフを反芻していた。蓮巳推しとしては残酷だけど、すごく美しくて、零さんの手を取らなかった蓮巳をもう一度好きになった。それでこそ蓮巳敬人。

最後デッドマンズライブで、零さんが好き勝手しようとするのを大将が止めようとして「蓮巳‼️」って言うけど手で制止するんだよね。
自分が大将を勝手に担ぎ出した、その穴をつかれてたからもうどうしようもなかったのかな。(原作では、投票で自分たちの勝ちが確定してなかったから止めあぐねていた感じ)
大将を飛び道具でなく真っ向からデッドマンズにいれてたら結果は変わったのかな。と一瞬思ったけど、やはりここでの決別は避けられないことのように思えた。

原作の零さんは割と飄々と蓮巳をかわしていってしまうんだけど舞台の零さんには、蓮巳が自分の上を行って負かしてくれることを望んでいたような、そんな哀しさがあった。


零さんのスチル再現

いやあんなに再現度の高いスチル再現あります?!?!?!?綺麗に紙が燃えてひらひらと落ちていった…Jpegがそのまま現実に飛び出てきたかのような…手品を見ているようだった…いやほんとびっくりした。事前にお友達にスチル再現すごいですよって言われてたのに、めちゃくちゃびっくりした。
絵はさながら吸血鬼のように笑ってるけど、舞台は退屈な日々に、自分と対等に接してくれる人間がいないことに猛烈に怒るような、少し呆れるような感情が込められてて私はすきだった。零さんの人間みがより出てた。
「一人の人間としていきたいと願うのは…」という零さんの台詞が切ない。
完璧だったなあ…小南くんの零さんがとにかく完璧。初演からずっと同じ役っていうのもあるけど、キャラへの愛と解釈が深い。零さんはいちいちセリフが重い。スタイル良いし蓮巳とは違う色気があって本当にかっこいい。

 

 

蓮巳家
まさか蓮巳家が生で見られるって、誰が思います?お茶みんなで啜ったり果物食べるシーンあるなんて、誰が思います⁉️
蓮巳と零さんが、1週間後の賭けがどうのってめちゃくちゃ重要で難しい話してるなかアドニスわんこがしゃくしゃく果物食べててなごんだ。
わんこの座布団の下り、すきです。
ひたすら、悩んで、迷う蓮巳。おもむろに木魚の前に座り、自問自答しながら木魚をたたく。いやこれも!!!!!!スチル!!!!!!!!おい!!!!!!!完全に不意打ち!!!!!

それにしても木魚一定のリズムでノールックで叩きながら喋るの、地味にすごい。たまにちゃんと当たってなかったけど。

木魚を叩く推し…シュール…
三味線とギターとオカリナセッション…シュール…

 

わんこ
わんこの良い意味での演技の軽さにずいぶん救われた1幕だった…

大好きで大好きで大好きで憧れた先輩を一途に追いかけ続ける。
赤澤くんも初演からずっとわんこを演じてきて、なじんできたのもあると思うけど本当にまっすぐだなと思ったし、演技に出てたなーと。わんこめちゃくちゃ口が悪いのに見ていて嫌にならないし、うるさすぎないその辺のバランスのとり方が赤澤くんは本当にうまい。

1幕で笑っちゃうシーンはだいたいあかざわんこが担ってました。ありがとう…

 

大将と蓮巳

くろけーも出会いの話であるし、仲良くないの逆に逆に新鮮…「はすみ、けいと、女の子みてえな名前だな」聞けた~

2年生大将が周りとなじみ切れない感じ、すごくよく出てた。
蓮巳は大将は切り札のつもりだったんだろうけど、その実大将をデッドマンズで良いように使おうとした、はすみのずるさみたいなのが生でみるとより強調されてた。れいさんに「人質みたいな」って言われてた気が…俺零ちゃんの言葉のチョイス、エグい

でもちゃんと「真正面から説き伏せられたんだよ!!!!」って怒ってくれる大将……好き……
でも、この二人も力関係が完全にも大将>蓮巳なんだよなw
大将の凄みかたマジただのヤンキー。そして強い。(確信)確実に夢の咲最強。でも妹には甘い。ギャップ。
でも武子さんちょうちょうちょうかっこよかったああああああ大将好きいいいいいい
シンシャで近くの通路を通った大将があかつきうちわにひらっと手を降ってにこってしてるのに軽率に恋。
2幕最初のあかつきのからみまじで…すき…

ゆるキャラの名前の話で
大将「この学園にまだネーミングセンスのないやつがいたんだな
1年前だったか、誰かのユニットで「デッドマンズ」ってあったよなあ?(ニヤリ)」

蓮巳「からかうな…鬼龍‼️」
最高かあ‼️これこれ‼‼‼‼これが‼️見たかったんだよ‼️私は‼️

 

 

デッドマンズライブ

デスゲームホリック、もーーーーーーーありがとう‼‼これを聞きにきた‼️スタンドマイク回すのとかくっそかっこよかったんですけど、振付が絶妙にダサくてヘドバンはちょっとわろてしまった。拍に合わせて頭振っても良かったと思うwゆっくりw

ああいう曲だったら、かつんとか参考になるんじゃないかな~と思ったジャニオタでした。でも、デッドマンズは確かにそこに存在してた。デッドマンズ衣装着て歌い踊るだけでもうお釣りです。

 

新曲

この上さらに新曲あるとか聞いてない~~~~~~~~!!!!!!
さんっざん言われてることだと思うけど、零さんが蓮巳をガッて掴んでひきよせて後ろから抱き締めて、蓮巳びっくりして、そのままバッて突き放すのもう一瞬の出来事過ぎて私は何を見せられたんだ今?って感じだった。
私が望んで望んで望んだ大将入りの4人デッドマンズ、しかも新曲なのに、実際見るとこんなに苦しいなんてね。
零さんと大将って蓮巳と密接に繋がってる二人だけど直接は意外と絡みないから、並び立って歌ってるのもう血が沸き立った。

品川プリンスホテルステラボール、初めて行ったけど普段ライブハウスのハコだそうで。音響がよくて低温が響く響く。デッドマンズライブが行われる地下ライブハウスの雰囲気が味わえました。ここで見るからデッドマンズがさらに良い。

 

蓮巳敬人

ゆうくんの顔がきれい‼️めちゃくちゃはすみ‼
スタイルというか立ち居振舞いがはすみなんだなあ
美少女だけど
はすみは美少女と言う私の解釈がドンピシャだった

ホントキレイ。宮澤くんの蓮巳は儚くてきれい。

1年前の余裕のない、力を求めて欲して焦りまくっている蓮巳がすごく上手だった。全然微笑まないしずっと焦ってるし弱り切った顔で弱音も吐く。蓮巳の弱い部分を一つ一つ大切に演じてくれてたなあ。

3年生の蓮巳は、生徒会で力を持ってるからもうそんなに弱さは見せないんだけど2年生の蓮巳は、これでいいんだよこれこれ…‼‼という感じ。宮澤くんのTwitter見てるけど、蓮巳のことを大切に考えて演じてくれてるのがすごく伝わってきて素晴らしい蓮巳をありがとう本当に感謝永遠に。

円盤ほしくなるじゃん…こんなの…
最高のクロスロードでした。
2年前、ガツンと頭を殴られるような衝撃を受けたクロスロードという物語が、実際に目の前で起こってて、キャラクターが生きていた。それを見られただけで、蓮巳推しとして本当に幸せだった。

 

 

そんなわけで1幕で無事死亡したんですが2幕も2幕で楽しかったです。今回かけなかったけど、千秋も1幕2幕両方出ててがっつりキーパーソンでした。千秋の芯はぶれずに1年での成長が一番見えるキャラだったかな。佐伯君の演じ分けが見事でした。

あ~~~~~~もう1回みたい!!!!たのしかったーーー!!!!!(ライビュの映画館が車で2時間半かかる地方オタクの叫び)